当グループでは、診断を迅速に進めるために院内に「検査部」を設けています。そのため、ほとんどの生理検査、検体検査は院内で行うことができます。
スタッフは臨床検査技師11名を中心に計15名で構成しています。
病院本館では、主に外来患者さんの採血や尿検査、生理機能検査を行い、採取された血液や尿などの検体の分析は隣接する別館の2階にある検査室で行っています。
当院には透析クリニックが7カ所ありますが、検査室ではこれらの施設から運ばれてくる患者さんの検体の検査も行っています。
また、臨床検査技師が各透析クリニックに出向いて心電図検査やエコー検査を行っています。
1.検査内容
検査部で行っている生理検査には次のようなものがあります。
  • 心電図検査:心臓は筋肉でできています。心臓の筋肉の動き方をみる検査が心電図です。検査時間は1分ほどです。
  • 眼底写真検査:瞳孔から、目の奥の写真を撮影し、眼底の血管、網膜、視神経を調べる検査です。網膜の血管の写真を撮ることにより、全身の血管の変化を推測することができます。網膜剥離や眼底出血、緑内障などの目の病気を調べることができます。検査時間は10~20分です。
  • 超音波検査:超音波を発生するプローブ(探触子)を身体に当てて、その反響を映像化することで、臓器の形や大きさ、血流などを診る検査です。検査時に痛みはほとんどなく、結果もすぐに分かることから体への負担が少ない検査です。とても安全な検査なので、産婦人科の診察で胎児の発育具合を検査することにも使われています。検査時間は15~20分です。
  • 肺機能検査:肺の容量を調べます。また、息を吐き出すときの勢いを調べたり、肺の中の空気をどのくらい入れ替えることができるかを調べたりします。検査時間は約15分です。
  • ABI検査
  • SPP検査

検査部で行っている検体検査には次のようなものがあります。
  • 尿検査一般
  • 便潜血検査
  • 生化学検査(肝機能、腎機能、脂質など)
  • 血算
  • 血液凝固検査
  • 免疫血清検査(感染症、腫瘍マーカー、甲状腺機能検査など)
  • 輸血、血液型検査
  • 細菌検査
2.検査部の活動
  • 日本薬剤師研修センター認定実務実習指導薬剤師
  • 日本静脈経腸栄養学会認定 NST専門薬剤師
3.新人教育プログラム
細菌検査を除く全ての検査に対して「緊急対応」ができる体制を整えています。また、全国規模のサーベイ(精度管理事業)にも参加し、良い結果を得ています。
当検査部は、診療に役立つ検査結果を迅速かつ正確に出せるよう、日々努力しています。
また、NST(栄養サポートチーム)やICT(感染対策チーム)、創傷ケアチームなどのチーム医療を担う各種専門チームに参加し、チーム医療の一員として積極的に活動しています。ICTでは院内感染のモニタリングや病院職員の教育などで中心的な役割を果たしており、院内感染の予防に大きく貢献しています。
当検査部のスタッフは他の職種の専門家と協力し合いながら、診療に役立つ新しい知識や技術を身に付け、日々の業務に励んでいます。