この度、令和2年4月1日付けを持ちまして東葛クリニック病院長に就任いたしました。
就任早々ですが、これまで誰も経験したことのない新型コロナウィルスの感染拡大という大問題に直面することとなりました。まさに非常事態のため、この大問題を乗り切るべく、経験豊富な前院長(現理事長)東仲宣先生のリーダーシップの下、病院の全職員が一丸となって感染防止に取り組んでおります。くれぐれも院内感染による透析患者様への新型コロナウィルス感染を出さぬように今後も気を引き締めて、粘り強く対応を続けていく所存です。
さて、当病院は先にご紹介した東 仲宣先生が長年病院長を務め、千葉県東葛地区の透析医療の中核病院として45年の歴史を築いてまいりました。私も、平成11年に大学病院を辞し、この病院に勤めてから21年が経過いたしました。初めて透析患者さんにかかわるようになった当時は、日本全国の透析患者数は約20万人でした。それが現在ではおよそ34万人に増加しています。数の増加もさることながら、もっとも強く感じるのは透析導入の年齢が高くなっていることです。21年前は80歳を超えて透析を始める患者さんはあまり多くありませんでした。ところが最近は80歳台の透析導入は当たり前で、90歳を超える患者さんも多くなってきています。
高齢になるほど様々な合併症も増えますが、当院では透析医療に直接かかわる腎臓内科や泌尿器に加え、合併症に対応すべく、糖尿病科、循環器科、消化器科、整形外科、呼吸器科など、外来での患者さんのサービス向上に努めてまいりました。また血管外科では東葛地区のみならず、野田市や柏市、茨城県の取手市や牛久市方面からもアクセスの作成や合併症に対する治療のご依頼を数多くいただいております。薬食同源ということばがありますが、日ごろの食事も入院後の栄養管理もとても大切です。当院では栄養サポートチームが最新情報をもとに活動しています。また国内でも数少ないフットケアチームが、足の胼胝(べんち=たこ)や爪の変形から潰瘍(かいよう)、壊疽(えそ)に至るまで、独自の治療活動を行っています。
病院の基本方針に関しましては、これまで通り維持継続し、当院の理念である「協」すなわちチーム医療と、「恕」すなわち思いやりを大切にして、これからも医療に努める所存です。
以前にもましてご支援ご鞭撻を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
東葛クリニック病院
院長 内野 敬
院長 内野 敬
内野 敬 略歴
1982年(昭和57年) |
東京医科大学卒業、東京医科大学大学院 医学研究科外科学専攻博士課程入学 |
1986年(昭和61年) |
医学博士号取得 |
1986年(昭和61年) |
東京医科大学病院 外科学教室臨床研究医として勤務 |
1989年(平成元年) |
東京医科大学八王子医療センター 心臓血管外科助手 |
1991年(平成 3年) |
心臓移植研究のためスウェーデンのヨーテボリ大学へ留学 |
1993年(平成 5年) |
東京医科大学外科学教室 助手 |
1997年(平成 9年) |
東京医科大学病院外科学講師 |
1999年(平成11年) |
東葛クリニック病院勤務 |
2009年(平成21年) |
東葛クリニック病院 副院長に就任 |
2020年(令和 2年) |
東葛クリニック病院 院長に就任 |